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需要が高まる高齢者向け宅配弁当業の開業パターンとは


 

 

宅配弁当サービスは、調理済みのお弁当や総菜セットを指定された日時にお客さまの自宅に届けるサービスです。

基本的には定期購入となりますが、1食からの注文を可能にしている宅配弁当業者もあります。

 

宅配弁当業は現在注目されており、需要も伸びているため、開業を検討している方もいらっしゃるでしょう。

今回は、高齢者向け宅配弁当サービスの需要と開業パターンについて解説します。

 

総人口に占める高齢者の割合は29.1%に

2022年9月の時点で我が国の総人口は、前年に比べて82万人減少している一方で、65歳以上の高齢者人口は3627万人と前年に比べ6万人増加し、過去最多となっています。

総人口に占める割合は29.1%と、こちらも過去最高となっています。

 

高齢者人口を詳しくみると、70歳以上の人口は2872万人で総人口の23.0%を占め、前年に比べて39万人増、75歳以上の人口は1937万人(15.5%)でこちらも前年に比べて72万人増えています。

 

弁当宅配サービスのメインターゲットとなる75歳以上の人口も増えており、高齢者数の急速な増加とともに宅配弁当サービスの需要も拡大しています。

 

高齢者向け宅配弁当サービスの需要

高齢者向け食品は、高齢者人口の増加を背景に市場が拡大、在宅向け食品は在宅高齢者の増加に伴い市場が拡大しています。

 

なかでも宅配弁当などの高齢者向け配食サービスは、価格や定期便の頻度など、細かい要望に対応していることから、在宅高齢者の増加によりニーズが高まっています。

 

在宅向けの市場規模は、2019年1,485億円であったのが、2025年予測では、1,627億円、施設向けは2019年692億円であったのが2025年予測は805億円と、いずれも拡大傾向です。

 

定期宅配弁当のメリット

高齢者向け宅配弁当には次のようなメリットがあります。

 

家事の負担が減る

宅配弁当を利用すれば、家事が大幅に減って楽になります。

高齢者になると買い物をして献立を作り、調理して盛り付けて、最後に片付けをするといった一連の家事は負担になります。

 

宅配弁当の容器は燃えるゴミとして簡単に捨てられる容器で届いたり、業者が回収してくれるため、後片付けも簡単です。

 

栄養バランスが取れる

宅配弁当は、管理栄養士が献立を考えているものが多く、健康面でも安心して利用できます。

市販の弁当は、つい好きなものばかりを購入する傾向があり、栄養が偏りがちです。

野菜を多く使った弁当が定期的に届くことで、健康的な食習慣のサポートにつながります。

 

制限食もある

宅配弁当には、塩分やカロリーが制限されたものや低糖質のメニューの弁当もあるため、食事を制限しなければならない方も積極的に利用できます。

 

最近では高齢者向けだけではなく、若い人向けにカロリーを抑えたメニュー、筋力アップを目指している方のための弁当も登場しています。

 

見守りサービスが付いている場合もある

宅配弁当には見守りサービスが付いている場合もあります。

直接手渡しで弁当を届けるため、定期的に高齢者の安否確認ができます。

 

離れて暮らしているご家族などにとっては安心できるサービスで、同時に利用する高齢者にとっても届けられる時間が楽しみになるというメリットがあります。

 

メニューがバラエティに富んでいる

宅配弁当では毎日食べてもらうことを想定して、飽きの来ない多彩なメニューが用意されています。

和洋中から献立を選べたり、毎月新しいメニューが登場するなど、定期便だからこそ毎日楽しめるように献立を工夫しています。

 

季節を楽しめたり、自分では普段作らないようなメニューを楽しめるのも宅配弁当の魅力の1つです。

 

インターネット注文や置き配などに対応している

多くの宅配弁当ではインターネットの注文に対応しています。

また、不在がちな人のために置き配対応している宅配弁当もありますので、忙しい方でも便利に利用できます。

 

無料で鍵付きのボックスの貸し出しがある宅配弁当サービスもあり、不在でも安心して利用できるようになっています。

 

宅配弁当の開業タイプ

宅配弁当業の開業方法は、大きくフランチャイズ加盟型と独立型の2つがあります。

 

フランチャイズ加盟型

高齢者向け定期宅配弁当サービスのフランチャイズを展開している企業に加盟して、開業する方法です。

 

フランチャイズの持つブランド力やノウハウを活用するため、業界未経験でも参入しやすいのが特徴です。

また、製造工場から届けられた調理済みの食材を容器に盛り付けるだけなので、メニューの考案や調理スキルは不要となり、設備投資を抑えられます。

 

独立型

自分でコンセプトをつくり、対象顧客のニーズに応えられる食事を考案し、提供します。

メニューの作成、レシピの考案、食材の調達、調理・盛り付け、配達などすべての業務のほか、新規顧客獲得のための営業・広報活動、定期販売の頻度の設定も行います。

 

提供する商品のパターン

宅配食で提供する商品は、大きく分けておかずだけのメニューと、ごはんをセットにした弁当のメニューの2種類があります。

 

数食~10食程度をセットにしたコースで定期宅配しているパターンが多くあり、なかには1食でも対応可能な業者や元旦と三が日以外は無休で対応しているところもあります。

 

昼食は9~12時、夕食は15~18時くらいの時間に配達される傾向です。

また、冷凍で定期的にまとめて配達される弁当もあります。

 

宅配弁当業に必要な許可・資格

宅配弁当業では、フランチャイズ型、独立型に関わらず次の許可や資格が必要です。

 

食品衛生責任者

食品衛生責任者は食品衛生法に定められた資格であり、各都道府県の保健所が管轄する公的資格です。

食品を扱う店舗ごとに1名必要で、複数の施設の兼任は認められていません。

 

飲食店営業許可

飲食店の開業をする場合に必要です。

営業許可を受けるには、管轄の保健所に申請して検査に合格する必要があります。

検査に合格するためには食品衛生責任者の設置が条件となります。

 

惣菜製造業許可

調理した惣菜を包装し、インターネット販売や卸売りする際に必要です。

 

将来性の高い宅配弁当サービス

高齢者の増加により定期宅配弁当サービスのニーズが高まっています。

宅配弁当サービスは営業を続けていくことで売り上げが少しずつ積み上がるストックビジネスとして注目されています。

 

顧客管理や宅配管理についてはツールを利用してシステム化できますので、システムの導入を検討しながら計画すると安心です。

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