ー配食は介護保険で利用できない?便利なサービスを実現する方法を解説ー
配食サービスの開業を検討している人は、配食サービスが介護保険を利用できるかどうかは気になるところでしょう。介護保険が適用されれば、利用者を増やしやすくなるためです。
この記事では、配食サービスと介護保険との関係について解説します。また、介護保険以外で、便利に利用できるサービスを実現する方法についても紹介しています。配食で開業を検討している場合は、ぜひ参考にしてください。
配食サービスは介護保険で利用できません
配食サービスは、介護保険の適用対象外なので、利用ができません。介護保険が利用可能なサービスとは、最低限の生活を支援するためのものとされています。
たとえば、食事の支援でも、ホームヘルパーによって準備や調理などを行う訪問介護の場合は、介護保険が適用されます。しかし、最低限の生活ではなく、より良い生活にするための支援サービスは介護保険が適用されません。
より良い生活にするための支援サービスは「介護保険外サービス」と呼ばれ、自宅に食事を届けてもらえる配食サービスも、介護保険外サービスに該当するため、利用する場合は全額自己負担となります。
自治体によっては一部負担も
介護保険対象外となる配食サービスですが、自治体によっては、要介護認定や要支援認定を受けた人を対象に、配食サービス費用の一部を負担しています。負担する金額や支援を受けられる条件などは自治体によって異なります。また、介護保険が適用される場合、配食サービス業者を選ぶのは、利用者ではなく自治体です。
配食サービスは高齢者の安否確認サービスも兼ねているため、離れて暮らす家族からも人気があります。
配食サービスが選ばれる4つのポイント
配食サービスは栄養する高齢者だけでなく、その家族からも好評です。配食サービスが選ばれるための、4つのポイントを解説します。多くの業者の中から選ばれるためには、この4つのポイントを押さえておく必要があります。
1.栄養のバランスがとれている
栄養バランスが取れていることが、配食の大きなメリットといえます。毎日届けることを前提にメニューが決まるため、バランスの良いメニュー作りが実現できるのです。自分でメニューを選べる宅食やお取り寄せだと、濃い味のものや脂っぽいものに偏ることがあります。
年齢とともに食欲が低下する人や偏った食事を摂る人は、栄養が不足しがちです。必要とされる栄養をしかkりと摂るには、自分で食事を用意する場合でも簡単ではありません。配食サービスは栄養バランスを考えて作られているので、安心して食べられます。
2.調理の手間がかからない
配食サービスは、常温のお弁当が届けられるので、何もしないでそのまま食べられます。食べ終わった容器は業者によって異なりますが、そのまま回収されるか捨てるかのどちらかです。利用者は何もしなくてよいので、手間がかかりません。
高齢者にとって、食事の準備や片付けは、若い人が考える以上に負担が大きく大変な作業です。冷凍のお弁当や、温めるだけのレトルトなどは、温めるだけでなく食器に移さなければならないものも多くあります。足腰が弱っていたり、腕の筋力が衰えていたりすると、ヤケドの危険もあるでしょう。そのまま食べられる配食サービスを炉用すると、安心・安全に食事ができます。
3.身体に適したメニューがある
健康状態に合わせたメニューがあることが、配食サービスならではの特徴です。たとえば、高血圧など食事を制限されている場合、減塩食を選べます。噛む力や飲み込み力が弱くなっている場合、柔らかい介護食が必要です。さまざまな状態に合わせたメニューがあり、選択肢が多いほど利用者から選ばれやすいでしょう。
食事に制限がある人でも、食事を楽しみたいと思う気持ちは、食事制限がない人と同じです。配食サービスは見た目にもこだわった介護食や制限食をつくっている業者が多く、満足感が得られることも人気のポイントと考えられます。
4.サービスが価格に合っている
4つ目のポイントは、サービスが価格に合っていることです。配食サービスでの注文単位や価格などの条件は、業者ごとに異なり、利用しやすい配食業者が選ばれます。
ほかと同じようなメニューやサービス内容だと、価格の安い業者が選ばれやすいです。メニューが豊富で、サービスの選択肢が多ければ、多少高くても選ばれやすいかもしれません。弁当の価格だけでなく、入会金の有無や送料など、同じ地域の同業者と比較して検討することが必要です。
配食サービスを便利に充実させる方法
配食サービスを実現するうえでおすすめなのが、配食システムの利用です。配食システムとは、配食サービスを行う上で必要な情報を登録し、適切に業務を行えるためのシステムをいいます。
配食システムでは、利用者登録を行います。配食サービスを利用する人の氏名や住所、年齢や性別などの個人情報はもちろんですが、食に関する詳しい情報も入力が可能です。ここでは、アレルギー情報や苦手な食べ物など、食の好みに関する細かい情報まで登録できます。
利用している途中で、健康状態や介護レベルが変わり、適した食事形態に変更が必要なケースは珍しくありません。そのような場合でも、配食システムを利用していれば、すぐに対応できます。また、配食システムにはキャンセル機能もあり、利用者の配食のキャンセルに関する情報を管理できます。 配食がキャンセルになるケースは多く、当日の急なキャンセルのほか、一定期間のお届けを休止するキャンセルまで、柔軟な対応が求められます。
配食システムによっては、配達の状況をリアルタイムで確認できるものもあります。指定時間に配達ができているか、遅延が発生していないか、などを確認できれば、サービスの質を上げることが目指せます。
まとめ
配食サービスは介護保険適用外なので、介護保険は利用できません。基本的に全額自己負担となりますが、自治体によっては配食サービスに必要な費用を一部負担しもらえる場合があります。
配食サービスは利用者が自由に業者を選べるため、開業する際には、利用者から選ばれるためのポイントをしっかりと押さえ、メニュー作りやサービス内容に反映させていきましょう。
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